k-lazaro’s note

人と世界の真の姿を探求するブログです。 基盤は人智学です。

国家宗教としての性カルト

以前、パリ・オリンピックの開会式の醜悪さの隠された意味に関して、人智学派の論考を再度掲載したが、最新の「ヨーロッパ人」誌に同趣旨の記事が載っていたので紹介したい。 https://k-lazaro.hatenablog.com/entry/2024/08/01/083757 プラトンを持ち出すまで…

クムラン写本におけるメシアへの二重の期待  (後半)

ベルゴニョーネ「神殿のイエス」 ガザでのジェノサイドが未だに続いている。欧米(日本も残念ながらここにつながっている)は、ロシアの「侵略」を批判しながら、ガザでのイスラエルの行為はテロに対する自衛の行為だとして容認している。ドイツは、かつての…

"マリアの身体的被昇天 "のドグマの宣言の世界史的意義とそのオカルト的背景②

※前回は、前々回の「クムラン写本における二重のメシア待望」の後編の予定であったが、別の本を読んでいる内に、8月15日の意味について気づき、急遽「マリア問題」をとりあげることとした。「二重のメシア待望」の後編は、次回掲載の予定である。 前編では、…

"マリアの身体的被昇天 "のドグマの宣言の世界史的意義とそのオカルト的背景①

ファティマのことを伝える当時の新聞 8月15日は聖母被昇天の日である。「聖母の被昇天」とは、聖母マリアがその人生の終わりに、肉体と霊魂を伴って天国にあげられたというカトリック教会の信仰である、 キリストは、磔刑、埋葬の後に復活し、その後、天…

クムラン写本における二重のメシア待望(前編)

クムラン文書 久しぶりに、「二人の子どもイエス」のテーマに関する論考を取りあげたい。 これまでこのテーマについては、主に、ヘラ・クラウゼ=ツィンマー氏とデイビッド・オーヴァソン氏の二人の著作を紹介する形をとってきた。 前者は人智学者で、その論…

パリ・オリンピックの隠された意味

現在パリでオリンピックが開催されている。かねて商業主義や政治との関係で批判をされてきたオリンピックであるが、今回も、ロシアは出場が拒否されたのに、イスラエルが許されるというダブルスタンダードにより、「平和の祭典」の欺瞞性が明らかになってい…

協商フリーメイソンと世界大戦⑤

ウクライナの敗北が決定的になる中で、ウクライナ側から和平を求める声がようやく出てきているようだ。仲介役として期待される中国で、中国とウクライナの外相が協議を行なったとも報道されている。 しかし、ロシアの「勝利」をどうしても認めたくない勢力も…

別の国? 13世紀と現代(後編)

アメリカのバイデン大統領は、トランプとの公開討論会の失敗から、民主党の候補者の適格性が疑われるようになった。だが、彼が認知障害を抱えていることは、大統領就任時から既に一部では知られていたことであったという。だから、トランプ氏は、彼を「スリ…

別の国? 13世紀と現代(前編)

ラングドック カトリックの現教皇を批判していたカルロ・マリア・ヴィガノ大司教が破門されたという。「ヴァチカン・ニュース」によると、「教皇庁教理省は、駐米国元教皇大使、カルロ・マリア・ヴィガノ大司教をめぐり、教皇と第二バチカン公会議の正当性を…

人智学者 - 時代の徴候の番人?

今、社会を大きく変えようとする動きがあちこちで見られるように思う。冷戦が終わり、勝ち残ったと思われた資本主義社会にも様々な弊害が明らかになってきている。自然環境の問題も密接にこれに関わっている。国を問わず、社会の抱える問題の解決には、現在…

生物光子と人体

このブログでは、健康の問題やそれに関係する食べ物の問題についても時々取りあげてきた。そのなかで、以前、「私たちは、実際には何を食べているのか?」という記事を掲載した。 https://k-lazaro.hatenablog.com/entry/2024/05/02/082602 そこでは、「光(…

人類は第3次世界大戦へと歩んでいるのか?

戦争を操る悪魔 プーチン大統領が北朝鮮を訪問した。報道によれば、ロシアと北朝鮮は「軍事同盟」を結んだようである。他国からの攻撃があれば相互に協力するという。どの国がどの国を攻撃するというのだろうか?既にその様な動きがあるのだろうか?これは、…

福音書の真の起源(後編)

エゼキエルの霊視 今回は、クリストフ・ラウ氏の『4つの福音書-そのエッセンスと霊的背景』を紹介する記事の後編である。前編では、宇宙が4という数字により支配されており、4はその構造を象徴する数字であること、そしてそれが、4つの福音書の構造に関…

福音書の真の起源(前編)

キリストとそれを囲む4福音書及び天使的存在 このブログでは、シュタイナーの人智学においてキリストは重要な位置を占めているということを何度か述べてきた。この場合、キリストとは、当然、キリスト教の教えるキリストであるが、その意味は、人智学では本…

フリーメイソンと世界大戦④

ホーエンツォレルン城(ドイツ帝国の皇帝家ホーエンツォレルン家の名前の由来) シュタイナーと同時代人であるカルル・ハイゼの、第1次世界大戦を巡る「政治的フリーメイソン」の動きを論じた『協商フリーメイソンと世界大戦』を紹介する4回目である。 本来…

フリーメイソンと世界大戦③

カルル・ハイゼ氏の『協商フリーメイソンと世界大戦』から一部を紹介している「フリーメイソンと世界大戦」シリーズの第3回である。 これまで、本来のフリーメイソンは、人類の霊的発展に資するという普遍的な目的を有しており、一宗教あるいは一政党、党派…

仏教の霊的基盤

このブログでは、これまで何度か仏教とキリスト教の関係について触れてきた。キリストの地上への受肉(ゴルゴタの秘儀)に際し、仏陀が霊的に参与していたこと、また逆に大乗仏教の誕生は、キリストのゴルゴタの秘儀が契機となっていることなどである。 仏教…

コロナ血液現象の謎

『コロナ血液現象』表表紙 今回は、久しぶりにコロナがテーマである。 コロナについては、その病気そのものとそれのワクチンに関するものの2つの問題あるいは疑問があると思われる。ワクチンの問題(そもそも従来の意味でのワクチンではないのだが)は、言…

私たちは、実際には何を食べているのか?

このブログでは、健康の問題も取り上げてきた。人智学は、人間の構成要素を肉体、心魂、霊(更に細分化することもある)としており、人の成長にとっては、それぞれの健全性が重要である(霊自体は本来病むことはないが)。 心身症というものがあるように、肉…

ルドルフ・シュタイナの現在の活動

シュタイナーは1925年3月に亡くなったのだが、シュタイナーが自らの次の転生について語っていたことは、このブログの記事で以前触れられていた。今回は、これに関連する記事なのだが、以下の文章では人智学協会(運動)の歴史に関わる記述もあり、人智学協会…

WHOパンデミック条約の目的は何か?

13日、WHOの「パンデミック条約」に反対する大規模な集会・デモが東京で開催されたようである。マスコミは取りあげていないので、知らない人の方が多いだろう。「パンデミック条約」自体がマスコミによりほとんど取りあげられておらず、なにが問題なのか…

カルマの藪と真のカルマ研究

ネロ シュタイナーが、転生とカルマの教えの現代における復活という使命をもっていたことは既にこのブログで述べたことがあるが、この問題について今回も触れたい。 https://k-lazaro.hatenablog.com/entry/2023/06/28/084042 東洋では、こうした考えは途切…

日蝕の隠れた影響

4月8日に、アメリカで皆既日食が見られるのだが、これに関わる「陰謀論的」話題もでてきているようである。 ブログ「In Deep」さんが、この日蝕について興味深い記事を載せている。 https://indeep.jp/i-was-aiwass/ そこで、当ブログでも日蝕をテーマとする…

地球の内部と神殿伝説、ヒラムの地下降り

以前、地球の内部についてのシュタイナーの教えを取り上げたことがある。 https://k-lazaro.hatenablog.com/entry/2023/04/06/082835 それは、現代科学の通説とは全く異なる世界であった。古今東西、地獄は地下にあると考えられてきたが、まさに、地下はその…

悪用される反ユダヤ主義

日本ではあまりマスコミにとって報道されないが、SMSをとおして、ガザの悲惨な状況は伝わっており、世界各地での大規模な反対運動も知ることが出来る。今行なわれているのは、まさに民族のジェノサイドとしか言い様がない。 こうした状況で明らかになってい…

人間の多様な自我

※先週は急用によりお休みしました。今後も基本的に毎週木曜日更新です。 このブログでは、「自我」という言葉がよく出てくる。以前、「自我」の問題について論じたこともある。シュタイナーは、人間を構成する要素を、肉体・エーテル体・アストラル体そして…

ジョン・ラスキンの夢と世界政府

ジョン・ラスキン ガザでは虐殺がまだ止まない。イスラエルの軍や政治家の姿勢を見ると、初めからパレスティナ人の命を軽視し虫けらのように扱っているのが分かる(もちろんこれは今回に限ってではない)。しかし、それを見ながら欧米諸国の政治家はイスラエ…

ミケランジェロ「最後の審判」と聖骸布の秘密の関係【後編】

16世紀の画家ジュリオ・クローヴィオの絵画(聖骸布がどのように作られたかが分かる) 前回に続き、「ミケランジェロ『最後の審判』と聖骸布の秘密の関係」の後編を掲載する。 本文に入る前に、聖骸布についてまた補足説明をしておきたい。それは、聖骸布に…

ミケランジェロ「最後の審判」と聖骸布の秘密の関係【前編】

聖骸布(上半分は体の裏側、下半分は表側を示している) 「聖遺物」は昔から信仰の対象となり、どの宗教でも大切に守られてきた。仏教では、シャカの骨を納めた仏舎利塔というものがある(これが五重塔などに発展する)。キリスト教では、キリストは復活して…

フリーメイソンと世界大戦②

アメリカのFOXテレビの人気政治トークショウの司会者だったタッカー・カールソン氏が、ロシアのプーチン大統領にインタビューしたことが、(日本を除く)世界中で話題になっている。 カールソン氏は、親トランプで、アメリカのウクライナ支援を厳しく批判し…