k-lazaro’s note

人と世界の真の姿を探求するブログです。 基盤は人智学です。

キリストの再臨

イーゼンハイム祭壇画とその治療力

イーゼンハイム祭壇画 第1面 長い間忘れ去られ、19世紀末頃に再評価されるようになり、現在ではドイツを代表する画家とも評価される、16世紀に活動した「マティアス・グリューネヴァルト(Matthias Grünewald, 1470/1475年頃 - 1528年8月31日)」は、人智…

万人の万人に対する戦い

戦火は中東に飛び火した。イスラエルのガザである。 世界有数の諜報機関をもつ、IT先進国、監視の徹底したイスラエルで、なぜハマスの奇襲が防げなかったのか?しかも事前にイスラエルには他国から警告があったとされるのに。 その理由は色々説明されている…

キリスト体験はどのように改ざんされるのか?

このブログでは、時々、欧米の政治情勢に触れる記事を載せてきた。その中に、ドイツの緑の党の名も出てきているが、それが取り上げられている記事において、この党に対する評価は芳しいものではない。人智学的には、どうも「敵対勢力」側に位置しているよう…

キリスト教は普遍的か?

シュタイナーの思想の中心にはキリストがいる。従って、人智学はキリスト教とは異なるものの、キリスト教的色彩が強くなる。場合によっては、これは、別の宗教的バックボーンをもつ人には、シュタイナーを受け入れるときに障害となるだろう。それは、無宗教…

神智学と再臨のキリスト、そして菩薩問題

これまで何度か、キリストと仏陀、キリスト教と仏教の関係について論じてきた。両者には、底流において深い結び付きがあるということが理解されたと思う。 仏教の関係で菩薩にも話が及んだが、シュタイナーの立場では、菩薩とは、神霊達の導きあるいはキリス…

現在の黙示録的世界情勢

おなじみのT.Hメイヤー氏の論考を紹介したい。『The Present Age』誌 Vol. 6/No. 11/12 December/January 2022/23号の巻頭言である。 短文の中に、人智学派による大きな視点から見た現在の世界情勢が凝縮して語られている。これまでも取り上げられてきた記…

ソロヴィヨフのアンチキリスト予言と現在の世界情勢 ②

フリッチョフ・カプラ氏とその著作 この項目の①では、インゴ・ホッペIngo Hoppe氏の著書『アンチキリストの短編物語』に基づき、ソロヴィヨフのアンチキリストの予言物語は、メルヘンや寓話的な表現であり、実際に起きるであろう出来事をそのまま描写したも…

ドッペルゲンガーと電気

以前掲載した「古代メキシコの秘密とアメリカ」外の記事を拝借した、カール・シュテッグマン Carl Stegmann氏の本、『もうひとつのアメリカDas Andere Amerika』から、別の章を紹介する。 今度はドッペルゲンガー(ヒューマンダブル)の話である。これについ…

監視社会と人間性の破壊、アーリマンの受肉

シュタイナーの指示に基づくアーリマン像 アメリカのバイデン政権が、「誤報(ディスインフォメーション)管理委員会」を創設すると報道されている。政府が誤情報を認定し、情報を規制するというのである。これには、ジョージ・オーエルの『​​1984』(全体主義…

古代メキシコの秘密とアメリカ②

シュタイナーによる「ゴルゴタの丘」の絵 「古代メキシコの秘密とアメリカ 」の後半である。 キリストが地上に出現しゴルゴタの出来事が起きた頃、遠く離れたアメリカ大陸では、黒魔術師と太陽(キリスト)の秘儀参入者の霊的な戦いが起きていた。 ーーーー…

なぜ、集団白痴化なのか?なぜ大量殺戮をするのか? ②

雲の上に現れたイエス・キリストに似た形(アルゼンチン、2019年5月) ウクライナ危機については依然として一方的な報道が続いている。報道機関、マスコミはまるで憑かれているかのようである。コロナ・ワクチンの問題を発信している多くの方が、こうした状…

なぜ、集団白痴化なのか?なぜ大量殺戮をするのか? ①

ウクライナ危機を巡る日本の報道は、「プーチン・ロシア=悪」一色となっている。勿論、軍事侵攻は批判されるべきである。一方、世界では、ロシアへの非難の声は多いが、実質的にロシアへの制裁に加わっているのは、米英中心の世界の一部にすぎない。 今、ロ…

コロナ・プランデッミクとアーリマン(そしてロシア)②

ラファエロ 「キリストの変容」 前回に続き、トーマス・マイヤー氏のインタビューの後半を紹介する。 ーーーーーーー CAF(オースティン・フィッツ):ここで話を膨らませます。その直後、ある人が私にリップルという暗号通貨に参加するように説得してきまし…

ブラザーフッドとダブル(ドッペルゲンガー) ①

これまで新型コロナやグレート・レセットの霊的背景に関する、何人かの人智学派の分析を紹介してきた。今回は、それと関わるルドルフ・シュタイナー自身の考えを見ていきたい。 それは、第一次世界大戦のさなか、1917年11月に行われた講演にみることができる…

ソロヴィヨフの反キリストに関する予言 ②

前回に続き、ソロビヨフの「反キリストに関する短編物語」の後半を紹介する。前半は、あるずば抜けて有能な若者が、自分こそ真のキリストであると考え天の啓示をまったが、ついに得られず、その絶望の中で魔物にであい、自分の真の姿に目覚めるまでであった…

ソロヴィヨフの反キリストに関する予言 ①

ウラジーミル・ソロヴィヨフ キリストに敵対する反(アンチ)キリストの出現に関する予言的物語を著した者がいる。19世紀ロシアの哲学者、文明批評家、詩人、ウラジーミル・セルゲイェヴィチ・ソロヴィヨフ(ロシア語: Владимир Сергеевич Соловьёв、1853年1…

21世紀の危機における4つの対抗勢力 ②

前回に続き、テリー・ボードマン氏の論考の後半を紹介する。 ジェフリー・エプスタインと9.11 4つの対抗勢力の存在が働いていた最近の他の2つの現象について考えてみよう。まず、ジェフリー・エプスタイン事件である。エプスタイン(1953-2019)は、ユダ…

21世紀の危機における4つの対抗勢力 ①

ウイリアム・ブレイク 「サタンをつかむ大天使ミカエル」 写真は、ウイリアム・ブレイクの絵で、これには「彼は、それを底なしの穴に投げ込んで黙らせた」と書かれているという。ブレイク(William Blake, 1757年11月28日 - 1827年8月12日)は、イギリスの詩…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑧

" We Experienced Christ " 「キリスト体験」 シュタイナーによれば、キリストは既に20世紀からエーテル界に再臨している。エーテル界とは、物質世界を支える霊的世界のうちの最下層にある、物質世界に直接隣り合う超感覚的世界である(隣り合うと言うより…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑦

"The Secrets Of Nostradamus: A Radical New Interpretation of the Master's Prophecies" 「二人の子どもイエス」の項目で触れたデヴィッド・オーヴァソンは、予言者として知られるノストラダムスの研究者でもある。ノストラダムスに関する本も著しており…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑤

人類の代表(キリストとルチファー、アーリマン)像 シュタイナーによれば、悪魔は、神々の定めた人類と宇宙の進化に対抗する霊的存在である。そして天使達に様々な種類があるように(天使のヒエラルキー)、悪魔も幾つかの種類に分類できる。一つはアーリマ…

キリストの再臨とアーリマンの受肉  ④

アンドレア・デル・ヴェロッキオ「イエスのヨルダン川洗礼」 キリストが洗礼の時に地上に降ったということについては、聖書自身に記述があるという。 ル カ福音書(3: 22)は、鳩の形をした聖霊がイエスに降った後、天から 「あなたは私の愛する子、私の心…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ③

アーリマンの頭部像 人智学の創始者ルドルフ・シュタイナーは、秘教的キリスト教の霊統につながる者で、その認識を現代人の意識状況に即した形で公にした人物である。 彼は、その霊的認識によりキリストや霊的ヒエラルキーについて語ったが、これら世界を創造…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ②

アリウス派の洗礼堂のモザイク画「イエスのヨルダン川洗礼」 イエスは30歳の時に、洗礼者ヨハネによって、ヨルダン川で洗礼を受ける。当時の洗礼は、上の図のように、全身を水に浸けるものであった。イエスの頭には鳩が降ってきている。これは聖書に「イエ…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ①

レオナルド・ダ・ヴィンチ「サルバトール・ムンディ(キリスト)」 紀元33年、キリストは、ゴルゴタの丘で磔刑にかかり、死して後に蘇り、天上に帰られた。キリスト教の教えによれば、キリストはこの世に再び現れるという。これを再臨という。 そもそもキリ…