キリスト教絵画には、イエス・キリストの生涯を描くものが多数ある。多くは聖書から題材がとられているが、中には聖典ではなく、外典・儀典の類いからとられたものもある。従って、描かれた内容はこれら聖書や外典に根拠があり、それにそって解釈される。しかし、なかには解釈が困難な絵が存在する。
それは、一般的な聖典理解では解釈ができないのである。それを解釈するには、一般には秘匿されてきた秘教的キリスト教に関する知識が求められるのだ。
この秘教的キリスト教の伝統を受け継ぎ、現代人の理性をもって把握できる教えとして蘇らせたのが、ルドルフ・シュタイナーであり、その教えの体系が、シュタイナーの創始した人智学である。
秘教的教えの中に「二人の子どもイエス」という教えがある。その意味とは何か?
その様な教えを踏まえた絵が実際に存在するのだろうか?