k-lazaro’s note

人と世界の真の姿を探求するブログです。 基盤は人智学です。

コロナ・ワクチンー霊的観点から ①

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 現在使用されている新型コロナのワクチンについては、様々な意見がある。 
 前に述べたように、シュタイナーは、そもそもワクチンが持つ問題を指摘していた。当時始まっていた予防接種の他に、将来は、人間から魂・霊を奪うワクチンが子ども達に使われるようになると語っている。
 このことから、一般的に人智学派の人々は、ワクチンに否定的あるいは慎重なのだが、新型コロナのワクチンについては、意見が分かれているように見える。ロックダウン等の無意味あるいはむしろ有害な対策を批判しても、特にワクチンを批判しない人もいるようだ。既に自ら接種している人もいる。
 今回紹介するのは、前に少し触れたことがあるが(「シュタイナーの「ウイルス」観」の項)、ワクチンについて研究しその危険性を訴えている本である。日本では、おそらく翻訳出版されることはないだろうから、少し詳しく触れていきたい。本の後半のまとめ的な部分の抄訳(拙訳)を、何回かに分けて掲載していく。
 前述のように、人智学者によっても意見は様々であり、これはあくまでこの本の著者とそのグループの意見であることには留意が必要である。人智学運動の組織、人智学協会を統括する本部はスイスのドルナッハにおかれており、ここには、医療部門もあり、新型コロナについて見解も公表しているが、こちらは人智学をふまえつつも、現代科学や現代医療から大きくはずれるような内容ではない。だが、この本の立場は、超感覚的観察に基づくものであり、スタンスが大きく異なっている。
 つまり霊視により今回の事象を観察したというのである。シュタイナーは、20世紀から霊視能力を自然に備えた人々が増えていくと予見しており、このような本が生まれるということも、その点ではあり得ることと思われるが、客観的根拠を示すことはできない事柄であるから、その正否は読者の判断に委ねるしかない。それを踏まえた上で読んでいただきたい。

 本の書名は『コロナ・ワクチンー霊的観点から 魂と霊、そして死後の生への影響』という。著者は、Thomas Mayerトマス・メイヤー氏で、彼は、瞑想教師、作家、市民権運動家と紹介されている。パートナーと、霊的覚醒を目的とする「人智学的瞑想」教室を運営し、社会運動なども行っているようである。
 本の成立には、氏と交友関係にある、やはり超感覚的能力を有する人々、様々なセラピーに従事している人々との交流、意見交換が関わっている。そこに共通する内容に、シュタイナーの認識をふまえて、著者の分析を加えてできた本と言うことである。
 本の構成は、1部が「観察」で、被接種者やワクチンに対する、霊視等による観察を含む様々な報告とその分析が述べられている。2部は、シュタイナーを初めとする、著者以外の人物の考察が掲載されている。3部は「議論」で、1・2部を踏まえて、今回の問題に関する様々な視点が論じられている。そして最後の4部が「まとめ」である。
 これから紹介していくのは、このうち、3部の後半からとなる。都合上、抄訳として掲載する。ところどころに解説を挿入する。

 

CORONA―IMPFUNGEN AUS SPIRITURLLER SICHT : Thomas Mayer

いかにしてソラト霊は侵入してきたのか?

291p~

 コロナワクチン理解には、ソラト的トランスヒューマン霊の概念が必要である。ワクチン接種物質の霊的核に、また被接種者のオーラにそれが見えるからである。それは、私たちの理解では、体の構成要素をずらし、高次の自我、天使、体のエレメンタル存在を引き離し、死後の生を邪魔する。従って、ソラト霊をその生まれた領域に戻すには、霊的治療が必要である。

 ソラトについてはこの後に説明文が続くが、悪魔的霊で、霊視による観察では、このような存在がワクチンそのものと接種を受けた人に取り憑いているのが見えるというのである。人は、目に見える肉体の他に、エーテル体、アストラル体、自我、そしてその他の高次の自我などの霊体を有しており、前の3つは通常は肉体に重なっているが、被接種者は、それらがずれているというのである。エレメタル存在とは、自然界に存在し、それを支えている霊的存在で、「精霊」とも呼ばれる。著者達は、それが人間の体にも住んでいるとしている。腸内細菌叢という言葉があるが、体の内外に多くの細菌が住んでいるのだから、確かに、体を守っているエレメタル存在がいても不思議ではないのかもしれない。また人にはすべて守護天使がついているのだが、この天使の人への働きも阻害阻害されていると言うことである。

 この存在は古くから知られており、ルドルフ・シュタイナーは、多くの講演で語っている。黙示録で述べられている2本の角の獣であり、その名は、666の数字によって示されている。シュタイナーは、私たちの時代(666×3=1998年)に、その働きは強まると預言した。ソラト霊は、私たちの霊的太陽系及び発展段階の外に存する、異常あるいは堕落した天使存在と見なすことができる。
 ソラト霊は、(この太陽系と)いかなる関わりもなく、見知らぬ宇宙の時間と場所から来たので、我々人間にとって異質と考えることができる。我々の太陽系の発展の中で、古土星で生まれたアスラ、古太陽のアーリマン、月のルチファーとこの点で違っている。
 アスラは、我々の太陽系に属すが、その働きは見通せず、それとの出会いは全く意識できないので、やはり我々にとっては異質である。その破壊意欲は自我に向けられており、ソラト霊に道を開くものである。アーリマンとルチファーについては、我々は、良くも悪くもそれらと共に生きているので、よく理解している。

 ソラトは、キリストが太陽霊であるのに対して太陽の悪魔と言われる。その起源は、私たちの地球(あるいは太陽系・宇宙)にはないというのである。黙示録でソラトの数字は666であるとされているが、シュタイナーは、666年毎にソラトの活動が強まると予言していた。
 地球も段階をふんで進化してきており、それらは惑星の名前で呼ばれている。最初の状態は「古土星」、次が「古太陽」、次が「古月」である(今の惑星と区別するため「古」を付けて呼ぶことがある)。アスラ等の悪魔的霊は、これまでの地球の進化の段階において誕生したのである(本来は天使存在であったが言わば「堕落」した)。アーリマンとルチファーは、人間が生きていく上で、実は一定の役割を担っているとされる。

悪との邂逅

 シュタイナーの1924年のキリスト者共同体での講演での発言。

 「エーテル界のキリストを人が正しく把握できるようになる前に、1933年に出現する獣との邂逅に準備できている必要がある。」

 1933年は、ヒットラーが権力を掌握した年である。それは、我々の時代におけるソラト霊のより広範な出現の序曲であった。
 オランダの牧師Mathijis van Alstein は、「3様に踊る:三位一体の秘密」で述べている。

 「悪が、百年来、もはや個人の事柄でなくなり、国家生活を通して、公然化、体制化したのは、ソラトの働きの当面の頂点を示している。唯物的医療を発展させることにより、7世紀に、ゴンディシャプールのアカデミーにおいて人類の霊的生活が鈍化され、14世紀に、神殿騎士団を破壊し、数百年にわたり、非精神的な貨幣秩序に道を開いたことにより、経済生活が照準に納められたのであるから、21世紀に、国家(政治)生活がまた同様となるのは、驚くべきことではない。この意味で1998年は、自己完結した焦点というよりも、人々が公の生活を法律的に律する仕方に対して深く打ち込まれた、同心円状で広がる震央であると捉えるべきである。そうでなければ、シュタイナーは、社会三層化運動を自己の主要な使命とはしなかっただろう。精神生活と経済生活を完全に掌握した国家の結末はただ悪魔的となることを、彼は知っていたのである。」(2020年10月)

 最初の666年頃におけるソラトの働きが、ペルシアのゴンディシャプール(あるいはジュンディーシャープール)で、ここで現在に続く自然科学の萌芽が生まれた。それは、霊性を否定する唯物主義の傾向を強く持ったものであった。次の、666×2=1332年頃の出来事が神殿騎士団の崩壊である。神殿騎士団は国際的な金融業務を行っていたとされるが、それは実は友愛に基づく経済制度の先駆けであったのだが、その崩壊により、私的利益追求に基づく経済システムができあがっていった。そして現代は、政治が私物化され、人々を抑圧するようになっている(コロナ禍においてそれが鮮明化)。1998年にソラトのインパルスが打ち込まれたのだろうが、その影響はその前後の期間に及ぶと言うことである。

ソラト霊の様々な様態

 ソラト霊には働きの異なる様々な様態がある。
 憎悪、権力、誤用、戦争及び黒魔術において働く、古来より知られていたソラト霊が存在する。これは、人の権力欲に引き寄せられる。それは、密議センターが堕落し、大陸の消滅を招いたアトランティスの例で見ることができる。ソラト霊は、他人を一層支配したいと望むようにする。利己的目的に使われる魔法が「黒魔術」と呼ばれる。そのすべての背後には、ソラト霊との結びつきがある。
 より広い種類のソラト霊があり、それを我々は、トランスヒューマニズム霊と呼ぶ。非常に攻撃的で、それはただ自我におしよせるが、それを破壊し、地球宇宙の一部を自己に組み入れるために残った構成要素を取り込むことができる。自我のないロボットは、それらにより霊感を吹き込まれる。これらが、コロナ危機において大きな役割を果たしている。
 人はこれに対抗して自らを強くし、守らなければならないが、大天使やより高次の霊、また宇宙的キリストの支援がなければうまくいかない。

 ソラト霊は昔から人類の歴史に介入してきており、人の欲望にとりつきそれを利用する。アトランティスでは、当時の密議センターの秘儀参入者がそれにより黒魔術に染まり、結果して大陸の消滅を招いた。神殿騎士団を破壊したフランス王フィリップ4世は、騎士団の資産、黄金を我が物にしたいという欲望からソラト霊に憑依されたとされる。
 これらは過去のソラト霊であるが、現在のコロナ禍におけるソラト霊は、トランスヒューマニズムに関係するらしい。トランスヒューマニズムとは、「超人間」ということであるが、それは人間と機械の融合により実現すると言われている。要するに人間の魂的霊的側面を否定するものである。それらを奪い、人間の機械化、無機質化を目指すものなら、まさにその背後にはソラトやアーリマンの存在も想定されるだろう。

いかにしてソラト霊は引き寄せられるのか?

 かつての文明において、ソラト霊は、積極的な懇願あるいは悪しき行為によって遠い宇宙から引き寄せられた。
 第2の方法もある。今日において、それはより重要である。快適さと魂的霊的怠惰により霊的な空虚な空間を作ることである。行為の無いことが問題なのである。
 人類は意識の発達を経験してきており、歴史的に、現在は、第5後アトランティス時代にあり、意識魂の発達、即ち自我において魂が自己自身を把握することが重要である。シュタイナーは、それには悪と対峙することを学ばなければならないと強調している。自己把握において、人は否応なしに自己の内なる影と出会うのである。
 しかし、この唯物主義的時代には、人類の発展史に人の超感覚的構成要素の発展が伴うという考えには、ほとんど居場所がない。快適な限りなく長い地上の生活が問題なのであり、それにより霊的な空虚の空間が作られている。メディア消費により、魂と自我の活動性は大きく鈍らされている。これが、掃除機のように、遠い宇宙からソラト霊を地球のオーラに引き寄せているのである。それは、そこに広がり、自らそれらに従う人間を利用している。その人間は、誰に霊感を吹き込まれているかを知らない。彼らが、コロナ・ワクチンを作り出したのだ。
 政治と経済に関心のあるグループが、そこから利益を得るために、そこに落ち込んだのである。最高度の敵対霊と結びついた死者も、利益を得ようと試みている。これらの霊的ネットワークは非常に大きい。
 私は、ワクチン物質の発展に意図的な悪意があるかどうかを探求した。例えば、アストラザ・ゼネカの、集団魂のレベルに、多くのソラト霊と死者の暗いネットワークを見いだした。しかし、その霊的核には、大きな空虚、意図と自我の空白があった。幽霊のような機械の空虚-トランスヒューマン霊の霊的空間である。この空白は、多くの暗い超感覚的存在によって占められていた。
 シュタイナーは、我々の時代を既に予知していた。常に多くの、自我のないあるいは自我の弱い-その代わり体はデーモンにより占められている-人間が存在するようになるだろうと。「体はある程度空虚のままとなる。しかし、世界において、空虚のままであると言うことは、実際にはない。人が、体から自己の魂を引き離すほどに、その体は、他のものに埋められてしまう危険性にさらされるのである。魂が、霊的知識からのみ生じうるインパルスを受け入れるよう努めようとしないなら、体は、悪魔的力により満たされてしまう。人類はこのような運命に向かっている。」
 更に、「市民生活をおくっているハンス(※この名前自体には意味はない)という人間がいる。しかし、その体は空虚で、アーリマン存在が住んでいるということがありうるのである。」その人は、外面的にのみ人と見えるのである。

  いわゆるソラトの「召喚」は、かつてなら、まさに魔術的儀式や血なまぐさい悪行を通して行われていた。これに対して、本来なら現代は、再び霊的認識を求め、また深めていかなければならない時代であるが、それを怠っており、その霊的(精神的)活動の欠如が霊的空間に空白を生み出し、そこにソラト霊が引き寄せられているというのである。このため、言わば、地球を取り巻く領域にソラト霊の住む場所が形成されているということであろう。ワクチンの開発には、その影響のもとにある私的利益を追求するグループの存在があるのだが、それには、生身の人間だけでなく、今はもう地上に存在しない存在も含まれているということである。
 また、「自我のない」人間の存在が指摘されている。自我こそが人間を人間たらしめているもので、輪廻、再受肉を経ていく主体である。自我及びその人に固有の霊的・魂的実質が、受胎後、母体の中で胎児の身体に受肉するのである。しかし、何らかの事情により、自我の受肉がかなわない身体も存在するらしく、その身体に人間以外の霊的存在が入り込むのである。そして、このような存在が増えていくというのだ。(これをテーマとした本もある。『ARE THERE PEOPLE WITHOUT A SELF?』Erdmuth Johannes Grosse著)

ソラト的トランスヒューマニズム霊の特徴とは何か?

 次は、多くの探求により得られたこの霊についての記録の一部である。
- それは全く異質で、金属的、青くまた冷たい。それは、その発展のために役立つすべての構成物を吸収する。それは、人間とは遠い、全く異なる進化である。いかなる人間及び天使の意識を持たない。それらの彼方にあり、把握できない。キリスト及び大天使により支えられていない人間にとっては、何か魅力的である。宗教がなければ、守ることができない。
- それは冷たく、メスのように鋭い。
- それは、クリスタルの世界のように暗く冷たい。非常に攻撃的。非常に疎遠で、凍結している。天使のヒエラルキーについては知らず、貪欲である。これに対して天使のヒエラルキーは、この存在を、失われた息子のように、見つめている。
- それを表す言葉はない。映画のマトリックスの世界が最も適している。人には何も関わらない。中心太陽の反対の存在。ワクチン物質は、地球外の、人に敵対的な小さな兵隊の軍勢のようである。

それらは何を必要としているのか?

 ソラト的トランスヒューマニズム霊は何を求めているのか?なぜ、地球にやってきたのか。喜んで地球にやってきたとすると、ここには、彼らの世界にはない何かがあるに違いない。地球は、霊的世界の自我、キリストにより貫かれている。それが、地球の特別さであり、それにより、不都合な状況であっても、多くの魂が地球に受肉するのである。ソラト存在は、救いを求めているのだろうか、意識せずにキリストを求めているのだろうか?

 研究会議より・・

― それは、単に受けとることに慣れている。
― それは光を知らず、それを得なければならない。
- それは、私を通してキリストが来ることに驚いている。それは、犠牲を知らない。父(なる神)から、多くのキリスト実質が、地球だけでなく、すべての霊的な方向に、あるいは銀河に流れているが、すべてが貫かれているのではない。トランスヒューマニズム霊は、自己の世界でキリストに出会ったことがない。
- 彼らが満足するように餌を与えなければならない。私が、彼らに人間存在を贈った時、地球の発展から排除されているという深い痛みを感じた。彼らは、核においては絶望している。
- キリストはそれらを柔軟にし、暖める。キリストは吸い込まれるかのようであり、それらは、キリストを渇望している。
- クリスチャン・ロゼンクロイツ、スキティアノス、マイスター・イエスは、トランスヒューマニズム霊をよく知っており、それらを超然としたものに変容することができる。

 キリストは、かつて太陽霊であった。その意味では、天使のヒエラルキーの中で最上位の存在ではないが、一方、三位一体の子なる神の側面も有しており、その意味では、最上神でもある。その神が、堕落した人間を救済するために地球に降り、地球を自身の体としたのである。別の宇宙に由来するソラト霊は、実は、そのキリストを求めているという可能性が示されている。
 クリスチャン・ロゼンクロイツ以下の名前は、西方の秘儀参入者達、即ち人類の霊的指導者達である。現在、地上界に生を受けているのかはわからないが、彼らは、常に人類を見守っているとされる。   (続く)