k-lazaro’s note

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太陽は空洞 ①

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 「心臓はポンプではない」というシュタイナーの考えは、現代人には非常識なものであるが、最近の多くの研究は、むしろ現代の常識の方が誤っていることを強く示唆している。同じく、現代人の常識を破るシュタイナーの発言に、「太陽は空洞である」という主張がある。
 現代人で、これをすぐに信じる人はほとんどいないだろう。だが、かつて、太陽は神と見なされていた。そのような時代には、太陽の内側は、灼熱の炎の塊というより、虚無の空間、あるいは霊界につながる空間というような考えの方がむしろふさわしかったかもしれない。
 また、現代においても、おそらくシュタイナーが語った意味とは異なるのだが、空洞説を唱える人々は存在する。シュタイナーの説に入る前に、先ずこちらから見てみよう。

 それは、太陽の中にはUFOの基地があるなどと言う「空想」の類いではなく、現代科学の理論に基づく主張である。
 これを日本で主張する人の一人が三浦一則氏で、三浦氏は、その著書『重力はなかった?! プラズマと電気でよみ解く 宇宙と地球の本当のしくみ すべての恒星は放電している』で太陽空洞説を展開しておられる。
 三浦氏の主張の基本となっているのは「プラズマ宇宙論」で、それは、ウィキペディアによれば次のような理論である。

 「プラズマ宇宙論とは、宇宙論の一種で、宇宙的スケールの現象は重力だけではなく、宇宙の全バリオン物質の99.9%を占める電気伝導性の気体プラズマの運動に起因する、巨大な電流と強力な磁場の影響を大きく受けているとする。そして電磁気力と重力の相互作用によって、壮大な現象を説明できると主張する。主として電磁流体力学の上に立脚した理論である。
 プラズマ宇宙論はビッグバン理論と比較して、銀河の回転曲線問題を暗黒物質という仮定の物質を持ち出すことなく簡潔に説明でき、近年発見されたヘルクレス座・かんむり座グレートウォール、U1.27といった宇宙構造体の成り立ちを説明する際、現行のビッグバン宇宙論(およびそこから発展した理論)では存在自体が矛盾してしまう程巨大な宇宙の大規模構造も、プラズマ宇宙論では矛盾無く説明できる。しか、プラズマ宇宙論宇宙マイクロ波背景放射の観測事実をうまく説明できていないため、現時点では標準的な理論とみなされていない。」

 以下、三浦氏の著書から 

『重力はなかった?! プラズマと電気でよみ解く 宇宙と地球の本当のしくみ すべての恒星は放電している』三浦一則

 太陽の真球度を測ったところ、自然界では最も球体に近いことがわかりました。真球度を表す扁平率は、太陽=9×10のマイナス6乗、木星=0.06487、土星=0.09796と、桁違いに丸いのです。
 もし太陽が中までぎっしり(質量を持つ)ガスが詰まっていて、重力で圧縮されているとすれば、遠心力で赤道付近が膨らみます。太陽の扁平率が極めて少ないのは、太陽プラズマが表面にしかないためだと考えられます。
 太陽の表面を覆うプラズマは、ほとんどが陽子=プロトンで、電気的にはプラスに帯電しています。そうすると内側にはプラス同士の電気的反発が働きます。この薄皮のようなプラズマだけで、内部が空洞だから、遠心力の働きが弱く、扁平率が小さいのだと考えられます。
 プラズマが内から外への電気的な反発力を持つとして、それが散り散りにならずに球体を維持しているのは、プラズマが生み出す外向きの電気的反発力に対して、プラズマに内向きに働く別の力が働いているものと考えられます。
 それはプラズマが生み出す磁場のちからです。この磁場の存在を、太陽観測衛星ひのでがpress090407_CG_color%202捉えました。表面のプラズマは、粒状斑=グラニュウルという状態で、螺旋状の磁場を形成します。この磁場が生み出す力と電気的な力がバランスすることで、太陽は真球をかたちづくっているのです。
 核融合開発では、高温のプラズマを磁場で閉じ込める方法が研究されています。太陽表面で置きている粒状斑は、まさに磁場によるプラズマの封じ込めなのです。
 そして完全に封じ込められているわけではなく、赤道付近からはプラズマが吹き出しています。それが太陽風です。そしてプラズマがつくりだすビルケランド電流が不安定になるとプラズマに欠損部が生じます。それが黒点です。逆に電流が大きくなったところからは磁場が表面から離れることで、プラズマが噴き出してしまいます。それがフレアです。
 このように太陽は表面の薄いプラズマの膜が、電気的反発力と(それが生み出す)磁場の封じ込め力のバランスによってつくられているという電気的太陽モデルが、太陽観測衛星ひのでの観測から推察されるのです。
(ここまで)

 また、同じく電磁気学の観点からの主張がアメリカにも存在する。アメリカに、あのニコラ・テスラを継ぐ天才とも称されるエリック・ドラードという方がいる。ドラード氏は、電気科学の専門家で、次のように語ってるという。「太陽の灼熱は外部の殻の部分の話で、内部はカウンタースペースである。内部では核融合は行われていない。我々はRCA時代に太陽内部の研究を行い、既存の核融合説がまったくのトンデモであることを発見した。」
   ここにカウンタースペースという言葉が出てきた。残念ながら氏がどのような意味で使っているのかは、まだ情報を見つけることができておらず不明なのだが、実は、これはシュタイナー派の科学者達の中でよく使われる言葉である。
 それは、「エーテル」に関わる概念なのである。かつてエーテルは、物質世界に浸透している実質と信じられてきたが、物理学の世界ではアインシュタインにより否定されたと言われる。しかし、ニコラ・テスラは、これをまた復活させようとしていたという様な話もあるようである。
 シュタイナーの太陽空洞説はこの辺につながっているように思われる。