k-lazaro’s note

人と世界の真の姿を探求するブログです。 基盤は人智学です。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

シュタイナーの「ウイルス」観 ③

霊的なものへの傾向が、ワクチン接種によって子ども達から奪われる 「唯物主義的時代には、ある集団により、人類のあらゆる霊的発展を麻痺させ、不可能にしようとする動きが強まる。・・・霊的なもの、精神的なものを愚かなこと、精神異常と考えることが一般…

シュタイナーの「ウイルス」観 ②

トーマス・メイヤー著『霊的観点からのコロナ・ワクチン』 引き続き、シュタイナーの言葉を『霊的観点からのコロナ・ワクチン』から引用する。 人々が、中世の迷信の幽霊について嘲笑するなら、次のように言うこともできる。それについて、何が変わったと言える…

シュタイナーの「ウイルス」観 ①

シュタイナーの時代には、ウイルスという概念は確立されていなかったが、彼は、ウイルス性の病気などにからみ、いくつかの考えを語っている。トーマス・メイヤー氏の『霊的観点からのコロナ・ワクチン』に収録されている文章からいくつか紹介する。 インフルエ…

「二人の子どもイエス」とは ⑨

新しい密儀に見下ろされる古代の密儀の智慧 キリスト教とは何か キリスト教は世界宗教ではあるが、一般的には、歴史的に数ある宗教の中の1つに過ぎないと思われている。しかし、その教義の中心にあるのは、三位一体の神、とりわけキリストであるが、このキ…

死後の生 ①

ヒエロニムス・ボッシュ 『快楽の園』の「地獄」 「死後の生」とは一見矛盾した言葉に思われるが、人の心魂(霊的個我)は死後も言わば生きているので、何らここに矛盾はない。今回は、人が死後、どのような体験をするのかを、シュタイナーによって少し詳し…

カルマと再受肉 ①

"Karl Julius Schroeer and Rudolf Steiner"*1 人智学を創始したシュタイナーの、霊界(神界)から与えられた本来の任務は、西洋において再受肉(輪廻転生)の教えを復活させることであったとされる。人智学や精神科学(霊学)を発展させることは、実は別の…

「二人の子どもイエス」とは ⑧

ベルナルト・ファン・オルリー(?)「聖家族」 今回は、ヘラ・クラウゼ-ツィンマーの『絵画における二人の子どもイエス』から紹介する。 上の絵は、ベルナルト・ファン・オルリーによるものと考えられる絵であるが、この芸術家は、ブリュッセルで1491年に生ま…

ソラト 太陽の悪魔

前にシュタイナーの悪魔論として、アーリマンとルチファーという2種類の悪魔について触れた。シュタイナーによれば、アーリマンとルチファーは悪魔であるが、それらは人間の進化の中で一定の役割を担っているという。例えば、人間の知性はこれらの悪魔の働き…

地球霊としてのキリスト

シュタイナーによるゴルゴタの丘の絵 イエス・キリストは、ゴルゴタの丘で磔刑を受け、亡くなった後、埋葬され三日後に復活する。その後、弟子達の間に現れ、やがて再臨を約束して昇天したと言われる。 昇天というと、天国に帰ったように理解されるが、シュタ…

「二人の子どもイエス」とは ⑦

モセニゴ総督を伴う聖母子 引き続き『二人の子ども』から紹介する。 上の絵は、ロンドンのナショナルギャラリーにある作者及年代不詳の絵である。デヴィッド・オーヴァソンによれば、これはヴェネツィア派の絵で、聖母子の前でひざまずいているのは、中央の…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑧

" We Experienced Christ " 「キリスト体験」 シュタイナーによれば、キリストは既に20世紀からエーテル界に再臨している。エーテル界とは、物質世界を支える霊的世界のうちの最下層にある、物質世界に直接隣り合う超感覚的世界である(隣り合うと言うより…

エーテル体とは ②

レオナルド・ダ・ビンチ「ウィトルウィウス的人体図」 アグリッパのペンタグラム(五芒星形) さらにエーテル体について詳しく見ていきたい。以下、西川隆範氏の『シュタイナー用語辞典』から引用する。 エーテル体は、「生命体・形成力体とも言う。物質器官…

エーテル体とは ①

ワニに乗るキリスト(グノーシス的宝石) シュタイナーは、人間を構成する実質には、肉体の他に「エーテル体」、「アストラル体」そして「自我」があるという。肉体の他は、霊的実質なので肉眼で見ることはできないが、霊視能力のある者には見ることができる…

「二人の子どもイエス」とは ⑥

Hella Kruase-Zimmer "Die zwei Jesusknaben in der bildenden Kunst” 以前、「二人の子どもイエス」のテーマを扱っている本として、デヴィッド・オーヴァソンの本を紹介したが、今回紹介するのは、ヘラ・クラウゼ-ツィンマー(Hella Kruase-Zimmer)とその…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑦(その3)

キリスト像を制作するシュタイナー ノストラダムスのキリスト再臨の予言 (前回より続く) 次に1行目に戻り、1999年の意味を探っていくとどうなるか。オーヴァソンによれば、そのままにとることもできるが、別にもとれるという。 「人智学雑学」のミカエルの…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑦(その2)

ノストラダムス ノストラダムスのキリスト再臨の予言 (前の記事から続く) ノストラダムスの世界の滅亡に関する予言詩とされるものは、次のようなものである(『ノストラダムス大全』による)。 1999年、7ヶ月 空から驚愕の大王がくるだろう、 アングルモワ…

シュタイナーの天使論ーミカエルー

ラファエロ「大天使ミカエルとドラゴン」 この世の背後には多くの霊的存在がいる。むしろこの物質的世界を創造し、また維持しているのはそれらの霊的存在である。いわゆる創造神がそのなかでも至高の存在であり、キリスト教的には父・子・聖霊の三位一体の神で…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑦

"The Secrets Of Nostradamus: A Radical New Interpretation of the Master's Prophecies" 「二人の子どもイエス」の項目で触れたデヴィッド・オーヴァソンは、予言者として知られるノストラダムスの研究者でもある。ノストラダムスに関する本も著しており…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑥

John Singleton Copley 「イエスの昇天」 このテーマの④で、磔刑後に復活したキリストが昇天する際の聖書の記述に触れた(「白い服を着た二人の人がそばに立って、言った。”あなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります”」(使徒行伝1:11))。 …

「二人の子どもイエス」とは ⑤

パチーノ・ディ・ボナグイダ「イエスの磔刑」 デヴィッド・オーヴァソンは、『二人の子ども』で先ず上の絵を論じている。 1320年頃に、イタリアの画家パチーノがモンティセリの修道院のために描いた絵で、磔刑のイエスの左右に聖書の物語をちりばめている。 …

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ⑤

人類の代表(キリストとルチファー、アーリマン)像 シュタイナーによれば、悪魔は、神々の定めた人類と宇宙の進化に対抗する霊的存在である。そして天使達に様々な種類があるように(天使のヒエラルキー)、悪魔も幾つかの種類に分類できる。一つはアーリマ…

キリストの再臨とアーリマンの受肉  ④

アンドレア・デル・ヴェロッキオ「イエスのヨルダン川洗礼」 キリストが洗礼の時に地上に降ったということについては、聖書自身に記述があるという。 ル カ福音書(3: 22)は、鳩の形をした聖霊がイエスに降った後、天から 「あなたは私の愛する子、私の心…

臨死体験とエーテル体

ヒエロニムス・ボッシュ「天上界への上昇」(部分) 今年4月に亡くなった立花隆さんに、臨死体験(Near Death Experience)、つまり死に臨みながら蘇生した体験についての本がある。またこれをテーマとする、立花さんが出演するNHKの番組も放送されたことがあ…

キリストの再臨とアーリマンの受肉 ③

アーリマンの頭部像 人智学の創始者ルドルフ・シュタイナーは、秘教的キリスト教の霊統につながる者で、その認識を現代人の意識状況に即した形で公にした人物である。 彼は、その霊的認識によりキリストや霊的ヒエラルキーについて語ったが、これら世界を創造…

「二人の子どもイエス」とは ④

"The Two Children"表紙 ③で触れた「二人の子どもイエス」のテーマを扱っている本の一つが上の写真の本である。発行されたのは初版が2001年で、副題には「A Study of the Two Jesus Children in Literature and Art」(文献と芸術における二人のイエス子ども…